| 頭巾裁判第2弾 詐欺事件の巻 裁判 頭巾地図 | |
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| 以下、判決文(テキスト) 平成17年2月21日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官 近藤将樹 平成16年(ワ)第21130号損害賠償請求事件 口頭弁論終結日 平成17年1月24目 判決 東京都世田谷区XXX−11−10−XXX 原告 XXXX 東京都杉並区久我山X1丁目−X−XX都営住宅XX 被告 高橋千代 同訴訟代理人弁護士 川口和子 |
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主文 1原告の請求を棄却する。 2訴訟費用は原告の負担とする。 |
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事実及び理由 第1請求 被告は,原告に対し,3万円を支払え。 |
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第2事案の概要 本件は,原告が被告との間で締結した有機ヨード錠剤の売買契約を詐欺によ り取り消したとして売買代金の返還を求め,又は有機ヨード錠剤の癌に対する 効能につき虚偽,誇大な説明をしたという被告の不法行為によって売買代金相 当額の損害を被ったとしてその損害賠償を求める事案である。 |
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| 1原告の主張一請求原因 (1)被告は,かねてから,「癌や白血病に効く素晴らしい試薬がある。」など と有機ヨードが癌や白血病に対して効能がある旨,インターネット上などで 発言していた。 |
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(2)原告は,被告の発言を信じ,癌に対して効能があるとして,平成15年7 月19日,被告から,有機ヨード錠剤「ネオマキス」300錠を3万円で購 入した。売買代金は,同年8月3目,被告名義の預金口座に振り込み支払っ た。 |
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(3)しかしながら,有機ヨード錠剤「ネオマキス」の旧厚生省認可に係る医薬 品製造承認書には,効能又は効果として,強壮,高血圧,動脈硬化とあるだ けで,癌や白血病に対する記載はないことなどからすると,同錠剤が癌や白 血病に対する効能がないことが明らかである。 |
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(4)以上のように,特定の疾病について効能がないのにこれをあるかのように 宣伝し,販売すること自体,欺同行為であるといえるし,新聞報道によれば, 有機ヨード錠剤「ネオマキス」の製造者が被告に対して同錠剤は癌に対する 効能がないことを伝えていたというのであり,被告は,有機ヨード錠剤「ネ オマキス」が癌などに対して効能がないことを承知していたはずである。 |
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| 2被告の主張 原告の主張(1)は認める。ただし,被告のこれら発言は,有機ヨード錠剤「ネ オマキス」がイラクにおける劣化ウラン弾による健康被害に対して有効である との文脈でされたものにすぎない。 その余の原告の事実主張は否認し,法的主張は争う。 |
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| 第3当裁判所の判断 | |
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1証拠(後記に掲げるもののほか,甲12)及び弁論の全趣旨によれば,以下 の事実が認められる。 (1)原告は,平成14年初めころ,被告から,有機ヨードについて説明を受けた。 それは,癌や白血病が治る日本独自の妙薬で,実際に飯島登聖マリアンナ 医大名誉教授が2000例の症例をあげている素晴らしい試薬だ,という ものであった。 被告は,有機ヨードは癌が治るだけでなく,予防することもできるなどと 説明し,原告に対し,被告自身も有機ヨードを飲むようになってから体調が よくなったから,原告も飲んでみなさい,などと勧めた。 その後も何度か勧められるうちに,原告は,有機ヨードに対する 関心が高まっていった。 |
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(2)原告は,平成15年7月,被告に対し,有機ヨードの説明をしてほしいと 申し入れた。これに対し,被告は,原告に対し,同年7月18日の報告会で, 有機ヨードの説明をするから参加するように勧めた。 |
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(3)原告とその夫は,平成15年7月18目,被告に対し,有機ヨードを譲っ てほしい旨依頼した。これに対し,被告は,食欲,睡眠,痛みなどについて 問診した上で,軽度だから1日3回,一粒ずつでいい,などいった。 |
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(4)原告は,癌に対して効能があるものとして,平成15年7月19日,被告 から,有機ヨード錠剤「ネオマキス」300錠を3万円で購入した。売買代 金は,同年8月3目,被告名義の預金口座に振り込み支払った。 |
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(5)ところが,原告は,被告から受け取った錠剤には「ネオマキス」との記載 はなく,栄養補助食品との記載があるだけであったことから不安となり,被 告に対し,説明を求めた。 そこで,原告は,平成15年7月28日,被告,有機ヨード錠剤「ネオマキス」を 製造した株式会社マキス本舗の代表者である巨海六一及び同社取締役の 名刺を持つ岡本隆之の3人から,有機ヨード錠剤「ネオマキス」の説明を受け, 前記飯島登聖マリアンナ医大名誉教授が有機ヨードで癌や難病を 治療している話や旧厚生省に認可を受けていることなどの話をされた (甲7,甲8,甲9)。 |
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| 以上の認定事実によれば,有機ヨードが癌や白血病に対して効能がある旨の 被告の発言は,被告が主張するように,有機ヨードがイラクにおける劣化ウラ ン弾による健康被害に対して有効であるとの文脈でのみされたものにすぎない とはいえず,原告に対して勧めるためにもされたものということができる。 しかしながら,証拠(甲9,甲13の1ないし6,甲14,甲18)によれば, 有機ヨード錠剤「ネオマキス」の旧厚生省認可に係る医薬品製造承認書には, 効能又は効果として,強壮,高血圧,動脈硬化とあるだけで,癌や白血病 に対する記載はなく,有機ヨードが癌に対して効能があるとの一般的認識が存 在するとはいえないことが認められる一方,癌などに効能がある旨発言する医 師や記事が存在することも窺われ,被告が有機ヨードには癌や白血病に対して 効能がないことを認識していたとまで推認するには足りない。 この点,甲第17号証によれば,有機ヨード錠剤「ネオマキス」の製造者が 被告に対して同錠剤は癌に対する効能がないことを伝える旨の新聞報道が 存在したことが認められるが,この事実だけでは,原告に対する販売当時, 被告が有機ヨードには癌などに対して効能がないことを認識していたことを 推認するには足りず,原告主張のように,有機ヨード錠剤「ネオマキス」が 癌などに対して効能がないことを承知していたはずであるということはできない。 |
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| 2結論 | |
| 以上からすれば,その余の点について判断するまでもなく原告の本訴請求は 理由がないから,これを棄却することとし,訴訟費用の負担につき民訴法61 条を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第25部 裁判官 佐久間健吉 |
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| これは正本である。 平成17年2月21日 東京地方裁判所民事第25部 裁判所書記官 近藤将樹 |
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| この日、被告はハワイ旅行中につき、欠席。 川口弁護士も欠席。 旅行日程(5日間の米国入国ビザしか下りない)を、故意に詐欺訴訟裁判の 判決の日に重ね合わせたのは、裁判の判決の日に日本にいたくなかったからと 推定されてもしかたがない。 旅行理由は、息子の結婚式。 すでに2歳の子供がいる息子の結婚式を、なぜ、今になって急にしかも、 判決の日に行ったのか。 薬事法違反で逮捕されたにもかかわらず、有機ヨード購入被害者に対する 誠意と責任が欠如した行動である。 平成17年2月21日 |